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「爽秋忌・岡部村に集う臨床宗教師の会」報告

 平成29年9月27日、故岡部健氏の5回目の命日であるこの日、岡部氏を偲び「爽秋忌・岡部村に集う臨床宗教師の会」による催しが行われました。

 岡部村とは、岡部氏が「自然豊かな山中にログハウスを建て、その周りの自然と共に、仲間たちと自由に過ごせる空間を作りたい」という思いから生まれました。仙台市太白区秋保。温泉郷でもあり、自然豊かなこの地に岡部村はあります。岡部氏はこの場所をたくさんの仲間(飲み友だちが多かったと聞きます)と共に文字通り切り開き、開拓し、岡部村を作りました。

岡部村遠景

 生前、岡部氏は毎週のようにこの場所に通ったそうです。仲間と共に自然を楽しみ、焼き立てのピザや煎り立てのコーヒーを楽しみながら、音楽や書物、議論に興じ、夜には満天の星空のもとで穏やかな時間を過ごされていたと伺っています。晩年、亡くなられる直前まで、岡部村に通われていました。自らの医療法人の名前に「爽やかな秋」という言葉を選び「爽秋会」とし、自らもその爽やかな秋に旅立って逝かれました。 当日は心配されていたお天気も、晴れ男だった岡部氏の力か、涼し気な小春日和となりました。岡部先生の奥様、ご子息もおいで下さり、我々が知らない家族から見た岡部健氏の一面を伺うことが出来ました。よく聞かれていたという吉田拓郎のCDを奥様がご持参下さり、皆でそれをBGMに岡部先生を偲び、緩やかで静かな時間を楽しみました。

 当会会長金田諦應氏を中心に岡部氏の供養を行う。金田氏はお葬式の直前にも関わらず参加下さった。

岡部氏のご子息より、参加者への挨拶が行われた。父の最期を看取られたご子息の想いと臨床宗教師への期待が語られた。

皆でお昼を頂きました。岡部氏もここで食事を食べ、コーヒーを飲み、昼寝をしていた。

岡部村ロッジ

中はこんな感じ。ロッジには生活用品と岡部氏のたくさんの写真がある。

 筆者お気に入りの一枚。晩年の岡部氏が赤ちゃんの頬を撫でる。生と死、それらの営みが詰まっている。この時、岡部氏は何を思ったのか。

 臨床宗教師の生みの親の一人である岡部氏は、我々宗教者に何を感じ、何を期待したのでしょうか。今、臨床宗教師は宗教界、医療界のみならず、社会的にも大きく注目される存在となりつつあります。しかし、それは様々な思いや意見が複雑に絡みあっています。ともすれば、そのことは本来の臨床宗教師像を見失うことになりかねません。

 間違いなく、臨床宗教師の始まりには岡部氏の熱い想いがありました。臨床宗教師を担い発展させていく我々は、その原点を感じ今一度歩みを確かめていく必要を、岡部村で感じました。

文責:高橋悦堂

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